2023.09.21
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原作から男女を逆転させた大胆な変更 令和に誕生したアングラに生きるニューヒロインを演じた安藤サクラの場面写真が解禁!
「台本を手にして、この役に出会って、久しぶりに私自身すごく心が震える出会いでした」と語るのは本作で主演を務めた安藤サクラさん。安藤さんを始め、共演の山田涼介さん、宇崎竜童さん、生瀬勝久さんら超豪華キャスト陣が一堂に会した完成披露試写会の場で語られた言葉が指す“この役”というのは安藤さんが演じている“橋岡煉梨(ネリ)”というキャラクター。
特殊詐欺を生業に社会の最底辺を生きるネリは、黒川博行による原作小説『勁草』の中では橋岡恒彦という男性キャラクターだったが、映画化するにあたり原田眞人監督は女性キャラクターにするという大胆な変更を加えた。原田監督は「最初に(原作を)読みながら、これは女性を主人公にした方が絶対に成功するなと思いました。」とその当時の心情を語る。
これまで原田監督は『検察側の罪人』(18)、『燃えよ剣』(21)、『ヘルドッグス』(22)といった重厚で骨太な傑作を数多く生み出してきた。そして、その物語の中心にいるのは男性キャラクターが多かったが、本作で安藤さん演じるネリはこれまでの原田監督フィルモグラフィーの中では珍しい女性主人公となっている。
現代日本の裏社会に生きるネリを、フィクショナルなヒロイン像ではなく、より現実に寄り添ったリアルなキャラクターとして思い描いたときに安藤の名前が挙がったという。これまでに国内外問わず多くの称賛を集め、数々の映画賞を受賞してきた経歴からも分かる通り、彼女はどのような役を演じても卓越した表現力で観客の目をスクリーンに釘付けにし、目も心も奪ってしまう唯一無二の女優だ。男女の性別を変えるという大胆な変更が成立しているのも安藤サクラだからこそと言えるだろう。
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